脂肪肝の原因と食事療法

脂肪肝の原因追究

 

最近は脂肪肝と診断されてしまう人が急速に増加しているようで、何と成人男性の10%、女性の3%に既にみられる症状となっているとのことです。

 

又、もともと日本人は、別名「節約遺伝子」とも呼ばれている脂肪を蓄積しやすい遺伝子の素因を持っているということで、ここに現代の多忙で不規則なストレスの溜まりやすい生活環境が加わって、患者の増加に拍車をかけているとも考えられます。

 

脂肪肝の主な原因は、一言でいってしまえば肥満、アルコール、糖尿病の3つで、特に最初の2つが、原因の約70%を占めています。肥満は、食べすぎや偏食による過栄養、そして運動不足などによって内臓に脂肪が貯まるものですから、ある意味原因もわかりやすいわけですが、 アルコールは飲まないから脂肪肝は関係ないとは言えず、アルコール性脂肪肝がむしろ減少傾向にある中で、最近警戒が必要となってきているのが非アルコール性の脂肪肝(NAFLD)です。これの原因は、栄養のバランスを欠いた脂や糖分の多い食生活と運動不足が重なった内臓脂肪の増加現象です。

 

他にも最近では、急激なダイエットをした若い女性などで、体内のタンパク質が不足し、脂肪が排出されにくくなって肝臓に溜まり脂肪肝になるケースも珍しくありません。もちろんアルコールについては、例えば日本酒三合で毎日晩酌を5年間続けると、まず脂肪肝が発症するということで、脂肪肝になってからもお酒を飲み続けると、進行して慢性肝炎や肝硬変、肝臓がんに至る可能性もあるので恐ろしいことです。